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街ぶら散歩道 歴史情緒あふれる新見御殿町

地名の由来にはさまざまなケースがあります。新見御殿町の名でこの地区が呼ばれるようになったのは1985(昭和60)年ごろからですが、そのルーツは江戸時代にさかのぼります。1697(元禄10)年、関 長治候が1万8千石の領主として新見に移封され、御殿(官邸)を建てて政務を執ったことが始まりと伝わります。新見の旧市街地、かつて高瀬舟が往来した高梁川の東側に位置。武家屋敷や藩校、惣門などを設け、関氏新見藩の陣屋町として栄えた名残を感じさせる景観が現存しています。明治時代には郡役所が設けられ、備北地方の中心地として発展。政治・産業・教育をはじめさまざまな施設を整え、現在も歴史的な文化圏を形成しています。1994(平成6)年、観光拠点としての新見御殿町センターが完成。昨今は、御殿町や三味線横丁に残る「元 大阪屋旅館別館」「太池邸」「元料亭松葉」といった古い建造物の一部が見学を受け入れ、まち歩きガイドも充実し、町並み保存を推進しています。

街ぶらポイント

  • 津国屋

    藩札を発行する札座や鉄問屋、造り酒屋を営み、町名主もしていた津国屋の内蔵を公開しています。1814(文化11)年の建物内に、かつておもてなしに使った江戸時代から大正時代までの華やかな食器備品をはじめ、一間半七社の神棚、山田方谷からの手紙、豊国作の浮世絵、青備前などを展示。お殿様拝領の皿などからも、当時の津国屋の繁栄ぶりがうかがえます。外観では火除け・魔除けの願いが込められた懸魚、宝石のラピスラズリを用いたブルーの窓枠壁、なまこ壁、泥棒除けの長いクギ、敷地内を流れる田んぼ用水も見どころです。

    見学希望は、
    新見御殿町まち歩きガイドの会TEL.090-3379-2661(大西)

  • 元料亭 松葉

    「全国路地百選」の一つ、三味線横丁の一角にある再生建物。津国屋が所有する築1893(明治26)年の長屋4軒分を1901(明治34)年ごろに料亭、仕出屋、置き屋に改装し、花街が生まれました。当時、かいわいで最も高級な料亭としてにぎわったのが料亭 松葉です。昭和30年代で役目を終え、廃屋同然だった建物をかつての姿に近づけて再生。歴史・文化を生かした地域づくりに役立てるため公開しています。1階の玄関や土間、待ち合い、2階の宴会場などの贅を尽くした造り、屏風や掛け軸、各種食器類などから、当時の栄華を垣間見ることができます。

    見学希望は、
    新見御殿町まち歩きガイドの会TEL.090-3379-2661(大西)

  • 松原通り(寿福松原)

    1955(昭和30)年ごろまで、津国屋と太池邸の間から裁判所方向へ延びる通りの両側に松並木が続いていました。一番大きな松は、新見藩祖関長政候が植えられたことから、お殿様の院号「寿福院」にちなんで「寿福の松」と命名。通りは寿福松原、別名松原通りと呼ばれ現在に至ります。松原通りは武家屋敷と商人の町とをつなぐ町筋で、かつて御用商人筆頭の渡辺氏屋敷、現在の温故館の前に惣門がありました。なお、寿福の松は枯れたため1940(昭和15)年、樹齢250年で伐採されています。寿福松原記は、西来寺に什物として奉納されています。

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スクープ!地元民だけが知る未開拓話。

土下座まつり宵宮祭

新見の町が一年で最もにぎわう「土下座まつり」の日。毎年10月14日・15日の2日間にわたり行われます。総勢64人による「御神幸武器行列」が通過する間、沿道の人々が座るか腰を低くして迎える15日のシーンがあまりにも有名ですが、地元は14日夕刻の「湯立て神事」から土下座まつりに染まっています。場所は船川八幡宮の境内。拝殿と特別に設けた祭壇の間に水を入れた鉄製の釜12個を並べ、神事が厳かに営まれます。最中は船川八幡宮の階段に灯りがともり、この日だけの美しい眺めを楽しみに訪れる人も多いようです。また、国税庁の特別許可を得て、船川八幡宮の酒造殿で造るご神酒(どぶろく)が参詣者に振る舞われます。

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土下座まつりの知られざるハイライト

お話をうかがった 津国屋・松葉
管理者 大西洋さん

カツマル醤油醸造

創業1899(明治32)年、御殿町の目印ともいえる老舗醤油店。伝統の技と本物の味を守りつつ、時代に合わせた新しい感覚を併せ持つ醤油製品の開発にも努めています。看板商品の「昔しょうゆ」や「かきもち」は、まさに新見「ふるさとの味」。店舗にはくつろぎのスペースもあり、散策の合間にひと息ついていただけます。また併設のギャラリーで展示会を随時開催しています。

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街ぶらマップ