有限会社 佐藤建具

茶屋町エリア|大正時代の創業

住空間の表情をがらりと変える木製建具を製造

    木製建具(襖や障子を含む)の製造・取付け・修理
   家具の製造・取付け、硝子・サッシ・網戸の販売および取付

大正〜昭和期は一軒に約100枚の建具を納品

 倉敷市茶屋町で木製の建具や家具の製造から取付け・修理などを行う有限会社 佐藤建具。現在の代表取締役・佐藤雅弘さんの祖父・猪都二が神戸で機械の勉強をした後、故郷に戻り、大正12年(1923年)、建具の仕事を始めました。住宅建築では、建具が家に入って初めて家の表情が見えてくると言われます。大工が家の構造をつくり、それから建具職人が扉や窓枠、障子、雨戸などのサイズを計って、その家に合わせて作ります。特別な意匠の注文があれば応え、大正時代から昭和初期にかけては、個人の住宅で100枚ほどの建具を収めたそうです。また令和5年(2023年)に創立150周年を迎えた倉敷市立茶屋町小学校の前身であった茶屋町国民学校の建具も手がけています。

木材にこだわった建具を製造した昭和期

 戦後、ガラスが配給制であった時代には、岡山市平和町にあった問屋まで自転車の横に小型リヤカーを付けて取りに行っていた時代から、高度経済成長期へと時代が移り、住宅の新築が急増しました。昭和24年(1949年)から雅弘さんの父、佐藤誠一さんが2代目として事業を継承。窓枠など外部にふれるものはアルミなどが使用されるようになっていましたが、内部の建具40〜50枚は木製で、床の間の設えもあり、工場では休みも返上して仕事にあたる忙しい日々でした。当時は木材へのこだわりも強く、要所には木曽檜や秋田杉といった高級木材が使われていました。

細分化し要求の高いオーダーに応える技術

 平成18年(2006年)から代表取締役を務める3代目・雅弘さんはこう話します。「建具は、出入り口や間仕切りという実用的な役割を果たすものですが、建具のデザインや素材・色などによって住空間の表情をがらりと変えるものです」。現在は住宅から店舗の木製建具、家具など幅広いオーダーメイドに応えています。例えば神棚や、茶室の障子や「にじり口」は伝統的なものですが、飲食店の建付けの棚やカウンター、凝ったデザインの照明具などは、建具職人の真骨頂ともいえる分野で、建築会社を通じて注文が入ります。創業から一貫して、「お客さまによろこんでいただけるものづくり」を果たしてきた実績が現在につながっています。
(2024.10)

所在地

倉敷市茶屋町163

電話番号

086-428-0079

代表者

佐藤雅弘(代表)

創業

大正12年(1923年)

従業員数

3名

ホームページ

http://satou-tategu.jp