景光山 不洗観音寺
(あらわずかんのんじ)

倉敷エリア|歴史的建造物・神社仏閣・史跡

生涯を通じて何度もお参りする、女性の開運大本山。

1200年のあいだ親しまれてきた「帯江の観音様」

JR倉敷駅からクルマで約20分。不洗観音寺は安産、子授け、子どもの無事成長、女性の厄除けの寺として宗派を問わず岡山県内はもとより、近年では台湾からもお参りする人もいるほど広く親しまれています。その歴史は古く、開創は聖武天皇の御代の天平年間。開祖である増慶上人の夢に現れた聖僧のお告げにより観音様をご本尊として安置したところ、山麓から霊水が湧き出したといわれています。ご本尊を信じて生まれた子どもは産湯に浸からなくてもきれいであったことからお寺は「不洗(あらわず)観音寺」と呼ばれ、この呼び名が定着したそうです。霊水は今も門前に湧い続け、ご利益のある閼伽水(あかすい)とされています。また、妊娠した女性が竹の御札を授かる風習が江戸時代以前から続いています。境内には病気平癒の土地神様として敬われてきた貴舩神社があり、不洗観音寺が建立された頃には信仰されていたことが『不洗観音寺縁起』に記されています。

季節ごとの見どころも豊富な「帯江の観音様」

山頂にある広大な境内には複数の施設と見どころがあります。江戸時代の建物も残り、ご本尊の「十一面観世音菩薩」をおまつりする「本堂」は江戸初期の建造で、立派な茅葺き屋根の「客殿」は江戸時代中期の建物を生かして再生されたものです。一方で参拝者のご祈祷が行われる「紫雲殿(しうんでん)」は近代的な建物で、フレスコ画の天井と梵字のステンドグラスが美しい祈祷所をはじめ、落語会などのイベントも開催される広々とした畳敷きの待合室、ベビーベッドなどが完備された授乳室が数か所、家族で過ごせるキッズスペースが設けられ心地よく過ごせる心遣いが行き届いています。自然豊かな境内では、母親が子どもたちを抱きかかえるような姿から「垂乳根(たらちね)の松」とも言われる倉敷市指定重要文化財で樹齢300〜400年の黒松「影向(ようごう)の松」をはじめ、苔庭の参道や紅葉の見どころも点在。市街地を見渡せる駐車場は春になると桜と雪柳が一斉に咲き誇り、初夏から8月末まで夏の厄除けの「風鈴まつり」が行われるなど、季節ごとにお参りする楽しみがあります。
(2025.02)

所在地

倉敷市中帯江820

電話番号

086-425-2334

ポイント

瀬戸内三十三観音霊場の第一番。
副住職・宮寺寛明さんは臨床心理士、
公認心理師の資格を持ち、悩み相談に乗る。

参拝時間

9:00~16:30(ご祈祷は10:00〜15:00の1時間おき)

ホームページ他

HP:https://www.arawazu-kannonji.or.jp
【Instagram】@arawazu_kannonji

関連リンク

観る「観音寺(不洗観音寺・あらわずかんのんじ)」
https://www.kurashiki-tabi.jp/see/see-203/