電気自動車(EV車)

水島エリア|工業製品・その他

環境への貢献を目指して-水島製作所で生まれる電気自動車

平成21年(2009年)に世界で初めて量産化された電気自動車「i-MiEV」(アイ・ミーブ)。
三菱自動車工業 株式会社の工場の中でも電気自動車を生産しているのは、水島製作所だけ。

世界で初めて量産化された次世代電気自動車
「i-MiEV」

 私たち日本人が生活する中で非常に重要な移動手段である車。その車は多くの場合、ディーゼル、ガソリンなど自然資源を燃料としているため、どうしても資源に限りがありエネルギー問題となっています。また、走行中に排出されるCO₂は地球温暖化(環境問題)と関わっており、排出量の減少対策が各国でなされています。
 
 この背景からクリーンでエコな車を目指して、三菱自動車工業株式会社(以下、三菱自動車)もEV車の開発を進め、平成21年(2009年)にいち早く世界で初めてEV車の量産を開始しました。それが小さく丸みを帯びた車体が特徴の「i-MiEV」(アイ・ミーブ)です。
 
 そもそもガソリン車とEV車の違いは何でしょうか。それは、ガソリン燃料を使って走行するのではなく、代わりに電気を燃料として走ることです。ガソリン車はガソリン燃料でエンジンを回し、車が動きますが、EV車はガソリン燃料の代わりにリチウムイオン電池(駆動用バッテリー)とエンジンの代わりとなるモーターを搭載しています。「i-MiEV」の駆動用バッテリーの中には、「セル」と言う、青色をした四角形のリチウムイオン電池が88個が搭載されています。これらの電池に充電された電気でモーターを回し、タイヤに力を伝えることにより、車が走ります。
 
 EV車は充電走行距離が短いこと、充電時間がかかること、電池が重いので加速しない、価格面などの理由から、一般的に使用することは想像しがたかったのも過去のこと。技術の進歩によって充電走行距離は長くなり、充電時間も短くなりました。
 「i-MiEV」においては航続可能距離164km、毎日の暮らしの中で使うには十分な性能を備えています。実際の走行も力強く、加速もスムーズ。また、止まっているときも走っているときも静かで驚きます。そして、充電についても専用の充電ケーブルで車両とEV充電用コンセントをつなげば、家で簡単に充電することができ(普通充電約7時間*)、また、街の中で充電したいときも、ショッピングセンター、公共施設などのいろいろな場所で充電できます(急速充電)。
*満充電までにかかるまでの時間。

プレスから最終組立までの全工程を行う
水島製作所

 さて、「i-MiEV」はどのようにして生産されているのでしょうか。「i-MiEV」は水島にある三菱自動車の水島製作所で生産されています。プレスから最終組立までの全工程を担っている一貫生産工場で、まさに「i-MiEV」が生まれる場所。水島製作所の歴史は戦前の昭和18年(1943年)に三菱重工株式会社の航空機の製作所として発足しました。現在は「i-MiEV」のほか、「eKワゴン」「ekx」「ekスペース」「ekxスペース」の軽自動車、乗用車では「RVR」を製造しており、三菱自動車の重要な工場の1つ。プレスから最終組立までの車作りの全工程作業が製作所内で行われており、またエンジン組立・鋳造(ちゅうぞう)工場も含んだ世界でも珍しい一貫生産工場です。
 
 工場内に入ると、工程作業ごとにレーンの上に乗った完成前の車が並んでいる光景は圧巻です。作業は全て機械で行っているわけではなく、エンジン組立て、内装部品の取付け、エンジンやバッテリーの取付けなどは人も加わって作業しています。「i-MiEV」の完成までにはたくさんの作業工程がありますが、ガソリン車と特別異なるのはモーター、駆動用バッテリーの装着です。最後にガラスを取り付けると完成ですが、その後も様々な検査を行って、水島製作所から国内や世界各国へ送られていきます。

非常時の電源供給にも活躍
―震災時には被災地へEV車を貸与―

 平成23年(2011年)3月11日に起きた東日本大震災では、復興支援のため「i-MiEV」89台を被災地に貸与しました。震災直後はまだガソリンなどの自動車燃料の入手が難しかったのに対し、電力は比較的早く回復したため、「i-MiEV」が被災地で活躍しました。
 
 そして、平成24年(2012年)4月には「MiEV power BOX」を発売しました。車に充電しておいた電力を取り出すための給電装置で、一般家庭1日の消費電力に相当する1,500W(最大)を使うことができるため、非常時・日常共に活躍する給電装置です。三菱自動車ではEV車の「電気を蓄える」機能を活かした取り組みが進んでいます。
(2021.11更新)

団体名

三菱自動車工業 株式会社 水島製作所

所在地

〒712-8501 倉敷市水島海岸通1-1

電話番号

086-444-4114