もうひとつの吉備路 吉備国を知る倉敷吉備路 歴史巡り

桃太郎イメージ
昔話イメージ
雲イメージ
text

吉備路と吉備津彦命・吉備真備のかかわり

吉備国(きびのくに)とは、岡山県と広島県東部を含む古代の国名で、筑紫や出雲、大和などと並ぶ有力な地方国家の一つでした。多くの巨大古墳群や優れた製鉄技術を有する先進地帯でしたが、6世紀以降はヤマト王権の支配下に組み込まれました。 吉備路は、兵庫県西宮と山口県下関を繋ぐ古代律令体制下の公道「山陽道」を指すことが多く、倉敷市庄の北部や真備町も含まれます。沿線に数多く残る史跡等にゆかりのある人物が、「桃太郎」のモデルと伝わる吉備津彦命と奈良時代に国政の重鎮として活躍した吉備真備です。偉人の足跡を巡って、歴史ロマンを満喫してみましょう。

吉備津彦命とは

吉備津彦命って何をした人?

日本がいくつかの国に分かれていた昔、ヤマト王権に従わない地方の豪族を平定するために、4人の皇族将軍が地方に派遣されました。『日本書記』に四道将軍として登場する、そのうちの一人が吉備津彦命です。任地となる西道(吉備国)に大軍を率い、温羅と呼ばれる一族を制圧したとのこと。その後、吉備の中山の麓に住み、281歳まで生きたと伝わります。吉備の中山の山上には吉備津彦命の墓とされる古墳があります。

桃太郎の基になった「吉備津彦の鬼退治」伝説

崇神天皇の頃、異国からやってきたとされる「温羅(うら)」は、極めて狂暴であったため、ヤマト王権から吉備津彦が吉備国に派遣されました。戦いが始まると、温羅は強く、吉備津彦の放った矢は温羅の攻撃と衝突し落ちてしまいます。そこで吉備津彦が、二本の矢を一緒に発射したところ、一矢は温羅の目にあたりました。多くの血を流した温羅は雉となって逃げたため、吉備津彦は鷹となって追いかけます。今度は温羅が鯉となって逃げたので、吉備津彦は鵜となって彼を咥え揚げ、ついに温羅を退治しました。

吉備津彦命 ゆかりの地 備前一宮 吉備津彦神社

#白桃みくじ #神池
#松並木の参道 #大灯籠 #御朱印

厳華麗な三間社流造りの神殿、
日本一の大灯籠などが
往時の勢力をしのばせます。

吉備国が備前・備中・備後に分割された時、備前に造られた神社が吉備津彦神社です。主祭神は大吉備津彦命で桃太郎のモデルといわれています。飛鳥時代における社殿建築の粋を尽くした神殿は、拝殿右からの眺めがより壮大さを感じさせ、高さ11.5mの大灯籠のスケールにも圧倒されます。桃をモチーフにした御守りなどが好評です。※吉備津彦命が御祭神のため「大」と付いています。

■吉備津彦神社

【所在地】
岡山県岡山市北区一宮1043
【アクセス】
JR桃太郎線(吉備線)「備前一宮駅」/徒歩約3分
山陽自動車道「岡山IC」/車約10分
岡山自動車道「岡山総社IC」/車約15分
【駐車場】
普通車100台

吉備津彦命 ゆかりの地 三備(備前・備中・備後)一宮 吉備津神社

#大仏様建築 #比翼入母屋造 #比翼入母屋造
#あじさい園 #鳴釜神事 #御朱印

備津彦命をお祀りする
国宝の本殿・拝殿は
全国で唯一の様式です。

かつての吉備国の総鎮守。鳴釜神事や矢置岩など、吉備津彦命と温羅にまつわる伝説が残っています。本殿・拝殿は「比翼入母屋造」で全国唯一の建築様式であることから「吉備津造」とも称されています。軒や縁側を支える柱を用いない建築様式「大仏様」も取り入れられた美しい建物で、昭和27年に国宝に指定されています。特に朝日があたる本殿、西日が柱の影を落とす総延長380mの廻廊の美しさは見逃せません。春の牡丹、初夏の紫陽花など草花観賞も楽しめます。

■吉備津神社

【所在地】
岡山県岡山市北区吉備津931
【アクセス】
JR桃太郎線(吉備線)「吉備津駅」/徒歩約10分
山陽自動車道「岡山IC」/車約20分
岡山自動車道「岡山総社IC」/車約15分
【駐車場】
普通車400台、バス4台

吉備津彦命 ゆかりの地 桃太郎伝説に登場する旧跡 鯉喰神社

#参道 #鯉の飾り瓦
#備前焼の狛犬

殿の屋根の最上部に
鯉の飾り瓦が見られます。

吉備津彦の鬼退治伝説において、鯉に化けて逃げる温羅を、鵜に姿を変えた吉備津彦命が退治した場所に立つ神社です。弥生墳丘墓の上に位置することが最近の発掘調査で判明し、歴史家の注目を集めています。温羅の御霊を鎮めるために村人が建立。社殿は1701(元禄14)年、1842(天保13)年の造営と伝えられています。

■鯉喰神社

【所在地】
倉敷市矢部109
【アクセス】
岡山自動車道「岡山総社IC」/車約10分
【駐車場】
なし

吉備津彦命 ゆかりの地 日本最大級を誇る弥生墳丘墓 楯築遺跡

#墳丘墓
#楯築遺跡からの眺望
#楯築神社

羅伝説が残る
約1800年前に造られた、
ストーンサークルです。

住宅団地の一角、王墓の丘史跡公園内にある、弥生時代後期の墓です。遊歩道の先に広がる墳丘頂部には、楯築神社の小さな石の祠を囲んで5つの奇妙な形の巨石が立っています。古代吉備王国の本拠地とも考えられている地で、吉備津彦命が温羅との戦いに備えるために石楯を築いたと伝えられています。

■楯築遺跡

【所在地】
岡山県倉敷市矢部
【アクセス】
山陽自動車道「倉敷IC」/車約10分
岡山自動車道「岡山総社IC」/車約10分
【駐車場】
あり

吉備真備とは

吉備真備って何をした人?

「日本の留学生で唐に名をなした者は、吉備真備と阿倍仲麻呂の二人のみ」と称されるほどの人物で、奈良時代に2度渡った唐では、算術、陰陽、天文、兵法、暦法などの理論や実学及び諸芸を学び、それらを日本にもたらしました。真備の偉業は、鑑真和尚の来日や東大寺の主要伽藍の建築、各地の反乱鎮圧など様々で、地方出身の学者でありながら、奈良時代のほぼ全期間において活躍し続けた天才と言われています。

頭が良くて優秀な真備の伝説

日本の歴史上、学者でありながら政治の中枢である右大臣にまで昇り詰めたのは、吉備真備と菅原道真の二人しかなし得なかった偉業です。平安時代に作られた「吉備大臣入唐絵巻」では、遣唐留学生時代、現地の人々に難題を課せられるも、“魔法使い”のごとく切り抜ける活躍が描かれています。唐で得た最先端の知識を駆使し、内乱や疫病、飢饉といった幾多の国難から人々を救った吉備真備は真の英雄に値する人物だったことでしょう。

吉備真備 ゆかりの地 学問の神様として信仰を集める 吉備公廟

#吉備公墓碑
#吉備公廟
#梵鐘

備真備の偉大さを
梵鐘をついて
たたえることができます。

その昔、地元の人々が「吉備さま」と崇める宝きょう印塔がありました。江戸時代、岡田藩主伊東長貞が吉備真備のものと確認して以来、吉備公廟として広く信仰を集めています。拝殿右側に吉備公墓碑、奥に廟が鎮座。今も時を告げる梵鐘は自由につくことも。また、吉備真備が学問の神様として信仰されていることから、毎年1月第二日曜の合格祈願祭は多くの受験生でにぎわいます。

■吉備公廟

【所在地】
倉敷市真備町箭田
【アクセス】
井原鉄道井原線「吉備真備駅」/徒歩約15分
JR伯備線「清音駅」/車約12分
山陽自動車道「玉島IC」/車約15分
【駐車場】
普通車16台、障がい者用2台、バス2台
(まきび公園駐車場)

吉備真備 ゆかりの地 吉備真備の菩提所 吉備寺

#拝殿
#井上因碩(いんせき)奉納の碁盤
#礎石 #御朱印

数百年前の礎石や
江戸時代の有名棋士が奉納した
碁盤などが見られます。

飛鳥時代に箭田廃寺があった場所に、真蔵寺として建立。吉備公廟に隣接することから、元禄の初め頃に岡田藩主が吉備寺と命名し、吉備真備を顕彰しています。吉備真備を輩出した地方豪族、下道氏一族の墓と伝わる箭田大塚古墳(倉敷市真備町)の出土品などを所有。1週間前までの予約で鑑賞可能です。

■吉備寺

【所在地】
倉敷市真備町箭田3650
【TEL】
0866-98-0154
【アクセス】
井原鉄道井原線「吉備真備駅」/徒歩約15分
JR伯備線「清音駅」/車約12分
山陽自動車道「玉島IC」/車約15分
【駐車場】
普通車17台、バス2台

吉備真備 ゆかりの地 真備町のシンボル的存在 まきび公園

#六角亭
#開窓と六角亭
#下の池の竜頭

土が誇る、
奈良時代の偉人に親しめる歴史公園

政治家として、学者として、類まれな才能を発揮した吉備真備を後世に伝え、未来を担う子どもたちに誇りがもてるようにとの願いをこめて開園。日中交流に貢献した所以から六角亭や門窓、竜頭など、中国風の意匠を随所に取り入れています。献茶会をはじめ、吉備真備をしのぶイベントも開催。園内のたけのこ茶屋では軽食や地産地消の土産物を販売しています。

■まきび公園

【所在地】
倉敷市真備町箭田3652-1
【TEL】
0866-98-8112
【アクセス】
井原鉄道井原線「吉備真備駅」/徒歩約15分
JR伯備線「清音駅」/車約12分
山陽自動車道「玉島IC」/車約15分
【駐車場】
普通車16台、障がい者用2台、バス2台

吉備真備 ゆかりの地 吉備真備を紹介する文化拠点 まきび記念館

#休憩所
#遣唐使船の模型
#吉備大臣入唐絵巻(複製)

タカナを発明し、囲碁を
日本に伝えたとされる吉備真備の
足跡を楽しく観賞できます。

まきび公園の一角に立つ、四隅が反り上がった大屋根と朱塗りの柱が目を引く、中国情緒豊かな建物です。館内は観光案内所も兼ねる受付、園内が見渡せる休憩所、吉備真備を紹介する資料室で構成。遣唐留学生として唐に渡った頃の吉備真備の様子を描いた『吉備大臣入唐絵巻』をはじめ各種資料の写真やパネルを展示しています。

■まきび記念館

【所在地】
倉敷市真備町箭田3652番1
【TEL】
0866-98-7612
【開館時間】
午前10時~午後4時
【休館日】
毎週月曜日・年末年始(12/28~1/4)・その他
※月曜日が祝日に当たるときは開館し,
その日後の最も近い祝日でない日を休館する。
【アクセス】
井原鉄道井原線「吉備真備駅」/徒歩約15分
JR伯備線「清音駅」/車約12分
山陽自動車道「玉島IC」/車約15分
【駐車場】
普通車16台、障がい者用2台、バス2台
(まきび公園駐車場)
【入館料】
無料

エリアマップ