




倉敷市ゆかりの有名建築家が設計・建築した建築をご紹介。
倉敷のまちの中に溶け込む、建築物の造形美を巡って、鑑賞しよう!
地域に根ざし、伝統や風土と対話しながら、近代建築のあり方を問い続けた倉敷市出身の建築家。倉敷の町並み保存の提唱者・大原總一郎が目指した倉敷のまちづくりを、「新旧調和」に基づく設計で支え、この地に数多くの作品を残した。
写真撮影/フォワードストローク
明治時代の紡績工場を改修した、ホテルやレストランなどを擁する複合文化施設。夏は緑、秋は紅葉、冬は枯れた蔓。季節ごとに移ろうツタに覆われた赤レンガがフォトジェニック。「黒と白」から「白と赤」へと浦辺の作風の転機ともなった作品。
住所:倉敷市本町7-2
TEL:086-422-0011
公式サイト:https://www.ivysquare.co.jp/
公開時間:9:00〜17:00(ホテルは24時間営業)
休館日:なし
駐車場:120台(有料)
入場料:無料
写真撮影/フォワードストローク
「いつかは倉敷市庁舎を」と長く願っていた浦辺が、倉敷・児島・玉島の三市合併のシンボルとなるよう設計。デフォルメされた柱形やレンガ張りの塔壁面コーナーの石組み、駐車場の連続するアーチなど、多様性あふれるデザインを目にできる。
住所:倉敷市西中新田640
TEL:086-426-3411(観光課)
公式サイト:https://www.city.kurashiki.okayama.jp/
開庁時間:8:30〜17:15
定休日:土・日曜、祝日、年末年始
駐車場:あり(無料)
入場料:無料
写真撮影/フォワードストローク
江戸時代の土蔵を改修した旧館北側に浦辺の設計で増築した、鉄筋コンクリート造3階建ての新館は、彼の「新旧調和」という理念の第一歩ともいえる作品。なまこ壁、貼り瓦壁、コンクリートの白壁が連続する東側外壁が、それを象徴するよう。
住所:倉敷市中央1-3-13
TEL:086-422-1542
公式サイト:http://www.kurashikikoukokan.com/
開館時間:9:00〜17:00(最終入館16:30)
休館日:月・火曜(祝日の場合は開館)、12月27日〜1月2日
※振替休、臨時休館あり
駐車場:なし
入館料:一般500円、大学・高校生400円、中学・小学生300円
写真撮影/フォワードストローク
『新渓園』という日本庭園をコの字に囲む建物は、急激な都市化と近代化から伝統的な町並みの保存地区を守る城壁として構想されたもの。町並みとの調和を意識して白と黒を基調色としつつも、随所に先進的な技術や材料が用いられている。
住所:倉敷市中央1-1-15
TEL:086-422-0005
公式サイト:https://www.ohara.or.jp/
開館時間:9:00〜17:00(最終入館16:30)
休館日:月曜(祝日、振替休日の場合は開館)※冬季休館あり
駐車場:なし
入館料:一般1,500円、高校・中学・小学生500円
※臨時休館中のため外観のみ見学可能
写真撮影/フォワードストローク
「質素で健全で実質的で心の通ひ感情のこもった宿が望ましい」という大原總一郎の言葉を実現すべく設計した、倉敷初の本格的な国際ホテル。コンクリートの斜めの壁庇と白壁、黒瓦の水平ボーダーでまとめた外観が古い町並みと調和している
住所:倉敷市中央1-1-44
TEL:086-422-5141
公式サイト:https://www.kurashiki-kokusai-hotel.co.jp/
開館時間:9:00〜18:00(ホテルは24時間営業)
定休日:なし
駐車場:あり(有料)
入館料:無料
日本建築界にアールデコ様式をいち早く取り入れた、総社市出身の建築家。倉敷絹織株式会社社長で大原美術館創設者でもある大原孫三郎の片腕として、同社や大原家にかかわる建築物を多数手がけ、浦辺鎮太郎にも大きな影響を与えた。
日本初の西洋美術中心の私立美術館として誕生した当館は、古代ギリシャ・ローマ神殿風の外観が特徴的。「アールデコの建築家」といわれた薬師寺が、あえて古典様式を取り入れたのはなぜか。そんな謎を追いながら鑑賞してみては。
住所:倉敷市中央1-1-15
TEL:086-422-0005
公式サイト:https://www.ohara.or.jp/
開館時間:9:00〜17:00(最終入館16:30)
休館日:月曜、冬季休館あり
駐車場:なし
入場料:一般1,500円、高校・中学・小学生500円
大原家と縁の深い薬師寺が、病弱な妻を気遣う大原孫三郎の「家族のために落ち着いた住まいを」という思いをくみ取って設計した私邸。特殊な釉薬を用いた緑色の屋根瓦が特徴的なことから、「緑御殿」とも呼ばれている。
住所:倉敷市中央1-3-18
TEL:086-422-0005(大原美術館)
※特別公開以外は外観のみ見学可能
正面と側面にある付け柱とドーム型のステンドグラスが特徴的なネオ・ルネサンス様式の建物は、倉敷初の本格的洋風建築。なかでも優美なステンドグラスは必見。2022年11月30日までは『大原美術館新児島館(仮称)』として一般公開されている。
住所:倉敷市本町3-1
TEL:086-422-0005(大原美術館)
公式サイト:https://www.ohara.or.jp/
開館時間:10:00〜16:00
休館日:月曜
駐車場:なし
入場料:無料(暫定開館中)
板張りの床や升目の竿ぶち天井、上げ下げ窓などに、大正ロマンの趣が漂う洋館。土地管理会社の事務所として建てられたが、大原總一郎の「美術館来訪者のための休憩施設を」との提案を受け、現オーナーの母が当店を開業したという。
住所:倉敷市中央1-1-11
TEL:086-422-0297
公式サイト:http://www.elgreco.co.jp/
営業時間:10:00〜17:00
定休日:月曜(祝日の場合は営業)
駐車場:なし
大原美術館と「旧大原家住宅」を結ぶようにかかる今橋は、当時皇太子であった昭和天皇の倉敷訪問に合わせて、わずか40日の工期で架け替えられた橋。欄干には、画家・児島虎次郎がデザインした龍20体が浮き彫りや線彫りで刻まれている。
住所:倉敷市中央町1
※見学・通行自由
日本人建築家を代表する存在で、日本の近代建築を確立したともいわれる。旧東京都庁舎や香川県庁舎を皮切りに戦後の庁舎建築の土台を築くいっぽうで、『国立代々木競技場』をはじめとするさまざまな建築物を国内外に残している。
写真撮影/森昌史
建設当時としては草分け的なコンクリート打ちっぱなしの建物は、後年、近代建築の好例として国の登録有形文化財に。巨大な吹き抜けを有する1階のエントランスホールやロンシャン教会堂の内部を思わせる議場(現:講堂)は、一見の価値あり。
住所:倉敷市中央2-6-1
TEL:086-425-6034
公式サイト:https://www.city.kurashiki.okayama.jp/kcam/
開館時間:9:00〜17:15(最終入館16:45)
休館日:月曜(祝日、振替休日の場合は翌日)、12月28日〜1月4日
駐車場:あり(有料)
入館料:入館は無料。展覧会は別途観覧料を設定
大正時代、与謝野晶子らとともに『文化学院』を創立し、自由主義教育を実践した教育者。自学自習で学んだ建築では、「日本人の生活近代化」という視点から我が国初の「リビングを中心とした住宅」を誕生させた。
バンガロー様式の小さな棟が複数配置されている当園は、岡山県内最古の保育園。森の中に建ち、庭に小川が流れていた設立当初は「おとぎの国」の夢のお城のようだったという。一般の立ち入りはできないため、園庭に面した小道から見学を。
住所:倉敷市中央1-6-12
TEL:086-422-0360
公式サイト:https://wakatakenosono.jp/
大正時代、大原孫三郎の元で働いていた林圭二郎が、西村伊作に依頼して建てた住宅。リビングやダイニングが配された当邸には、家族が集い語らう「楽しき住家」が体現されている。現在は、個人宅のため一般公開はされていない。
住所:倉敷市祐安1451
公式サイト:https://www.gennishiguchi.com/
木造、一部木骨コンクリート造の教会は、石貼りの塔と石積のスロープが印象的。塔や急勾配の屋根、側面に連続する尖頂アーチ窓などが配されたインドのバンガロー形式の建物は、斬新で美しく、当時の教会建築とは一線を画している。
住所:倉敷市鶴形1-5-15
TEL:086-422-0202
公式サイト:https://www.kurashiki-ch.or.jp/
開館時間:月〜土曜10:00〜17:00(見学自由)、
日曜10:15〜11:30(日曜礼拝 参加自由)
休館日:なし
駐車場:なし
入館料:無料
(事務局)倉敷市観光課
TEL:086-426-3411(平日8:30〜17:15)
倉敷駅前観光案内所
TEL:086-424-1220(9:00〜18:00)