連島散策
ようやく倉敷も暖かくなってきました。
春の陽気に誘われて、連島方面へ出かけました。
倉敷駅から自転車で、まずは宝島寺を目指します。
途中、薄田泣菫の生家に立ち寄りました。
生家に近づくと道順を示すサインが次々と現れます。
薄田泣菫は、倉敷市連島町出身。明治後期の詩壇を代表する詩人・随筆家です。
倉敷駅から、約1時間で宝島寺へ到着。
江戸時代中期頃、名僧寂厳が住職を務めた寺として知られています。
先日、33年ぶりに「十一面観世音菩薩像」の開帳法会が行われました。
宝島寺の桜は7分咲きでした。
ここから歩いて大平山へ向かいます。
連島町矢柄からヘルスピア倉敷方向へ歩くと、右手に寂厳堂参道口があります。
参道には桜が多く植栽されていて、お花見を楽しむことができます。
5分咲きくらいでした。
標高162mの大平山。山頂まではアッという間ですが、見下ろす景色は抜群です。
南側の展望:倉敷市街地と遠くに水島工業地帯が見えます。
北側の展望:高梁川がきれいに見えます。川の向こうは船穂町。
山頂で法螺貝を吹く練習をしている方に会いました。
先日の宝島寺の練供養の様子や寂厳和上について話して下さいました。その方の勧めにより、少し山を下って寂厳堂へ。
寂厳和上追慕の碑。
寂厳は江戸時代を代表する梵語(古代インドのサンスクリット語)の学僧で、また、良寛、慈雲とともに江戸期の僧門三筆と呼ばれ、書の名手としても有名なのだそうです。
大平山をあとにし、箆取神社へ。徒歩約30分です。
付近一帯が箆取公園となっています。倉敷市の桜の名所で、ソメイヨシノやヤエザクラなど、約300本の木があります。
まだ2〜3分咲きでした。
ここから徒歩約10分で厄神社へ。
厄神社には薄田泣菫の詩碑があります。
薄田泣菫詩碑
屏風に見立てた詩碑。左から鋭角、直角、鈍角で、鋭角は泣菫の初期、直角は中期、鈍角は後期を表現しています。後期の部分には代表作「ああ大和にしあらましかば」の第一節が、筆跡を拡大して備前焼の陶板に焼き込まれています。詩碑の中央からやや左手にかけて筆塚があり、その地下には生前使っていた筆を納めているそうです。
厄神社の桜も2〜3分咲きでした。
再び宝島寺までは徒歩約15分です。
連島の地の自然と歴史を感じられる、新たな発見の旅でした。暖かい晴れの日には、ぜひ皆様、外へお出かけ下さい。
アクセス:「宝島寺」 倉敷駅から倉敷小溝線、倉敷芸科大学行き、宝島寺下車、徒歩10分。
倉敷駅からレンタサイクルで約1時間。
「薄田泣菫生家]倉敷駅から倉敷小溝線、倉敷芸科大学行き、大江下車、徒歩5分。
「箆取神社」 倉敷駅から倉敷小溝線、倉敷芸科大学行き、ヘラ取神社前、徒歩5分。
「厄神社」 倉敷駅から倉敷小溝線、倉敷芸科大学行き、連島下車、徒歩5分。