林源十郎商店 オープン
倉敷美観地区にまた一つ新名所ができました。
倉敷美観地区の旧薬品会社支店に、平成24年3月20日オープンした
「林源十郎商店」です。
「林源十郎商店」は、明暦3年(1657)、倉敷に誕生した薬屋だそうです。
約350年あまりにわたる歴史の中で、このシンプルなデザインの看板は、勤勉節制を
基本とした第11代林源十郎の質素で慎み深かかったという彼の性格を如実に表してい
ると思いました。
昔の書き方で、字が左に並ぶのも、昭和9年に建築されたという林薬品の名残りを伝承
していると、ほほえましく感じられました。同店のプロジュースと管理運営を担当する会社
「暮らしき編集部」のスタッフのこだわりを感じました。
店内は本館は1F、2F、3F と昔の倉敷ではとても珍しかった木造3階建を、修復したものだそうです。
この写真は1階店内で、本物の良さを追求する、個性的な雑貨が整然と並べられていました。
店内は写真撮影禁止ですが、倉敷市地域リポーターとして、特別に撮影許可をいただきました。
ホーローの弁当箱 魅力的な雑貨が・・・♪ 昔懐かしい手提げ袋。 こだわりの手箒と塵取り
「生活デザインマーケット」というテーマがぴったりの作品たちがほかにもたくさん並べられています。
倉敷ゆかりの個性的な8店が入居しているそうです。品物は豊富で、とても写真に撮りきれませんでした。
本館1階でこの状態です。店内を見て歩くだけでも、楽しめること請け合いです。魅力はさらに2階へと続きます。
2階への階段。歴史を感じる木造の階段です。 椅子の数々が展示してある広い展示場。
様々な名のある作家の椅子のようでした。すべて外国のものです。
生活デザインミュージアム倉敷。 ミュージアムカフェもあります♪
そしてここには、「林源十郎商店記念室」があります。
地域の健康と福祉に奉仕した林源十郎商店の歴史と二人の当主の歩みを伝える記念室です。(パンフレットより抜粋)
林源十郎コーナーには、第8代当主林孚一と林源十郎の歴史的歩みが紹介してあります。
大原孫三郎や石井十次の活動を陰から支援していた、源十郎のキリスト教精神に基づき、貧しいものや弱いものを助けた人となりを是非鑑賞しに来てください。
その当時使われていた薬箪笥。壁一面に並べられた薬箪笥は光に照らされて、金色に輝いて見えます。
江戸時代から使われ、漢方薬の原料を収納していたそうです。
ほかにも、倉敷で唯一の薬屋として開業した当時から、現在の株式会社エバルスと社名を変更し中国地方全域をフィールドに、地域と健康と福祉に奉仕する活動を続けておられる歴史を一巡で分かるように解説してあります。
二階の椅子の展示室の窓から一生懸命中庭を眺めているうら若き女性がいらっしゃいました。
品の良いおとなしそうなお嬢さんでした。
スマートフォンで中庭を写していらっしゃるその一生懸命な姿に、思わず声をかけさせていただきました。
お嬢さんは柔和な笑顔で、中庭を指さして、「薪が置かれているあの場所は、長い廊下だったのです。」
とおっしゃいました。聞けば林源一郎氏の曾孫さんということでした。
窓の桟、窓を閉める鍵も新しくはありましたが、昔の儘の形で、懐かしいとたいそう心惹かれていらっしゃいました。
白壁も窓枠も新しい木がふんだんに使われてはいますが、
随所に残る古い木造のあちこちに、幼いころ遊んだ思い出を彷彿とさせていらっしゃるようでした。
薪が置かれている場所。屋根つきの長い廊下だったということで、改めて屋敷の広さを思い知らされました。と同時に、
お嬢さんの一抹の寂しさも感じずにはいられませんでした。 曾おじい様を記念する石碑。
人気の高さをうかがわせるようなお祝いの
花が至る所においてありました。
ここは本館3階で、「株式会社暮らしき編集部」のあるところです。
おりから編集室にいらっしゃった辻さんに写真撮影をお願いしました。
KCTの朝ブラでおなじみの辻 信行氏 倉敷美観地区の甍の波を背景に朝ブラのポーズをとってくださいました。
もちろんブログにアップのお許しもいただきました。
倉敷黒豆饅頭とアイス紅茶。 待つ間の番号札。 展望デッキからの甍の波。 なまこ壁も美しい♪奥は大原美術館。
これで300円。
ほかにも蔵や離れ、母屋と昔の面影をしのばせながらも、若者たちの活躍する倉敷デザインマーケット。
様々な個性的な現代的な雑貨、喫茶とデニム製品。本物の良さを感じてと、倉敷ゆかりの手仕事を愛する人々が、
希望に燃えてオープンした数々のお店。皆さんもこの古き良き時代の中に新しいぬくもりを感じさせる本物志向の店に、ぜひともいらっしゃってください。
倉敷駅北の新しい大型ショッピング街と並行して、倉敷駅南商店街通りを美観地区に向かって、歩いてきてください。
きっと満足していただけることと思います。