倉敷北部縦走
冬が到来し、気温の低い毎日が続くようになりました。(12月7日に歩きました。)
家の中に閉じこもりがちですが、雪もなくアクセスしやすい岡山県南部の里山は、草木も生い茂っておらずクモの巣も姿を消して、実はこの季節が1番歩きやすいです。
倉敷の北部に日差寺(倉敷市山地)~安養寺(倉敷市浅原)を結ぶ約18kmの縦走ルートがあります。ルートは倉敷山好会によって整備されており、歩きやすく、ほとんど迷うことはありません。毎年春には倉敷山好会主催の縦走大会が行われていますし、トレイルランニングのコースとしても人気が高く、多くの人々に愛されています。
スタートは日差寺。
天平勝宝6年(754年)に報恩大師によって開かれたとされています。
境内の落葉
境内の落葉
コース地図
ここからは標識に従って進めます。
日差寺から日差山(227m)まではあっという間にたどり着きます。
山頂
案内図
今回は省略しましたが、江田山(227m)へは往復約20分で、鷹ノ巣城跡へ行く間にあります。鷹ノ巣城跡は、かつて豊臣秀吉が行った「備中高松城水攻め」で毛利方の小早川隆景が陣を置いた場所だと言われています。ここから造山古墳や備中高松城跡等も見えます。
仕手倉山(223m)方面へと進みます。今回は省略しましたが、仕手倉山山頂からの展望はありません。
金崎池です。
高鳥居山(164m)へ約100分。
高鳥居山まではこのルート1番の直登でした。もし逆からスタートして下る方だとしたらかなりの勾配になります。登りきると山陽新幹線路が見えます。
高鳥居山。信仰の山です。
山頂直下の岩場より。
途中の分岐から中庄駅へと下りるルートもあります。
狸岩山(192m)
山頂から北側の展望。
狸岩山からの下りは急降下でした。
高鳥居山への急登と狸岩山からの急降下、この2ヶ所を除けば比較的穏やかな山歩きです。
狸岩山から下山後、一旦車道に出て、総社市に入ります。
国道429号水分から和霊神社の道標と福山古戦場跡の石柱。
広谷池
山から山へ、林道や竹林の中を通ったり、送電線巡視路を辿ったり、ルートは変化に富んでいます。
和霊神社です。
和霊神社は、伊予の国、宇和島藩の家老職、山家公頼を祭神としています。死をもって藩政をよくつかさどった忠節ぶりが多くの人にたたえられ宇和島に和霊神社が建立されました。この和霊様は天明年間(1781~8年)の頃にその分霊をお祀りしたとみられ、悪疫を鎮め勝運の神様として近郷の人々から崇拝されているものです。
福山(302m)方面へ。
猿田彦神社
毎年1月1日には「元旦福山登山」が開催されていて、甘酒の無料配布や記念絵馬の配布が行われています。
福山山頂より。
ゴール地点の安養寺へ。
安養寺は奈良時代に創建されました。巨大毘沙門天が参道101の石段中程の楼門(七福宝船門)上に乗っています。参道の石段は、大原美術館を創立したことでも有名な大原孫三郎氏の寄進により造られました。七福宝船門の碇は大きい怒りを静めることも兼ねています。
寒桜もきれいに咲いていました。
倉敷北部縦走ルートは、古墳や寺院、城跡などの史跡も豊富に点在していて、自然と歴史に満ちたルートです。
ぜひ歩いてみて下さい。