とんど焼き・倉敷~重井薬用植物園~2016
旧暦の1月15日小正月。正月飾りを燃やし無病息災を祈る「とんど焼き」が重井薬用植物園で行なわれました。
この日は風もなく曇り空で寒さ対策に何枚も着込んできた來園者も多く見受けられましたが
「とんど焼き」と「スウェーデントーチ」のお陰で温かい旧正月を迎えることができました。
県道469線を車で走り、左手に重井薬用植物園の駐車場の看板が新しく立っています。
そこに車を停めて横断歩道を渡り
温室に向かいます。
すでに温室の中には人が集まり、ストーブの周りを囲んで暖をとっています。
奥には植物の苗が冬の景色を物語っています。
テーブルには収穫した「くちなしの実」や小豆に似た「ささげ」、みかんなどが彩っています。
温室を出て広場に行ってみました。何段にも組んだ青竹にお札やしめ縄、書初めなど置かれ
「とんど焼き」の準備が整っています。
その横には丸太が1/4にカットされ、「スウェーデントーチ」も準備されています。
10時になり片岡博行園長のご挨拶があり、とんどの周りを約50人が囲みました。
園内で実ったくちなしの実で染めたもち花も運ばれ
その後、火打ち石で火種を作り点火。
火打ち石から火の粉が飛び、炭になったタオル(綿)に火の粉を落とし
ほぐした植物のガマの穂に再び移し、次に藁の中で炎にする過程を詳しく説明。
原始的な火の熾し方に感動。
来園者はかたずをのみ、火の着火を待ちました。
とんどに火を移し、お札やしめ縄に燃え広がります。
勢いよく炎が上がると歓声も上がります。
今年一年の無病息災を願い「とんど」を見守ります。
それから「スウェーデントーチ」にも火を入れ温かさが増します。
今回は樫の木を使いました。
その後、春の七草の説明もあり、園内を探せば「なずな、ごぎょう(ハハコグサ)、はこべら、ほとけのざ・・・」
など足元に生えていることも分かり
外来種との違いや、「ほとけのざ」もどきも多く、
スーパーで販売されている春の七草の中にも
ほとけのざもどきがたまに混ざっていることも有り
「ほとけのざ」の植物が少なくなってきていると話されました。
その後、楽しみにしていました餅焼き。
青竹にお餅を挟みとんどで焼きます。一生懸命に餅を焼く姿にシャッターを切ります。
火で炙り真っ黒になる餅。炭の上で上手に焼く焼餅といろいろです。
園内で収穫された小豆(ささげ)の入った小豆粥に餅を入れほおばる姿。
楽しい一時です。
次に焼き芋をほおばる姿もあり
来園者は満足して小正月(おんな正月)を過ごしました。
園長先生をはじめボランティアの方々のご協力のもと
楽しい小正月の行事に参加でき
また取材と写真撮影のご協力ありがとうございました。
是非、倉敷にお越しの際にはお立ち寄りください。
お待ちしております。