西爽亭で江戸時代の「御船だんじり」
玉島の町並み保存地区の西爽亭(旧柚木家住宅)で、5月3日~6日、江戸時代の「御船だんじり」が披露されました。
2月上旬、柚木家旧宅の倉庫から御船だんじりの一部が見つかり、船大工の加勢野さんが約2ヶ月かけて復元されました。
屋根の部分と中央の部材が欠けていますが、主要部分が残っており、全長約7m、高さ2mの御船が姿を現わしました。
御船は、組み立て式になっており、木片同士の合わせ部の記号が消えて判読ができず、大変苦労されたそうです。
備中玉島港が栄えた江戸時代、羽黒神社の大祭で活躍したこのだんじりは、市内最古のものではと推測されています。
「端午の節句展」も合わせて行われていました。
武者人形と、毛やり・大鳥毛など内幟(うちのぼり)一式。
立派ですね!
西爽亭は備中松山藩主に仕えた玉島の庄屋、柚木家の旧宅です。江戸時代中期の建物で藩主の御座所でもありました。
慶応4年、備中松山藩の家老熊田恰(あたか)が鳥羽伏見の戦いで敗れたのち部下の助命を嘆願し、この西爽亭で自刃。天井の真上に飛んだ血の跡が残っています。これにより、玉島は幕末の戦火を免れました。
また、NHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公、新島八重の夫で同志社大学の創設者として知られる新島襄が、江戸深川にあった備中松山藩の川田甕江の塾で学んでいた19歳の時、玉島港へ寄港し柚木家の風呂に入ったということが自叙伝に記されています。
西爽亭は、JRの「DISCOVER WESTハイキング」の集合場所となっています。
・地元ボランティアガイドさんと、玉島町並み保存地区を散策してみませんか!
・予約は不要です!
・無料です!
【北前船が行き交った玉島の湊町散策コース】
〈集 合〉 13:40 / 旧柚木家住宅(西爽亭)
(JR 新倉敷駅よりバス10分、下車徒歩5分)
〈開 散〉 玉島中央町バス停
〈所要時間〉 約2時間
〈距 離〉 約3.5km
〈開 催〉 毎週土・日曜日
北前船の寄港として栄えた町並みや、昭和時代のレトロな雰囲気が残る通り町商店街、昔ながらの水辺の風景など、古い町並みに人々の暮らしが寄り添う玉島の町を歩くコースです。
<お問合せ先> NPO法人備中玉島観光ガイド協会 / 080‐1935‐3425
西 爽 亭 / 086‐522‐0151