ふなめし用ふなミンチ作り
平成25年2月24日(日)に、船穂公民館で真備船穂商工会の皆さんが、ふなめしの材料のふなミンチを作る作業を行いました。
ふなめしは、岡山県の郷土料理であり、12月下旬から3月上旬に、寒ブナを調理して食べられていましたが、最近では家庭で食卓に上がる事が少なくなっています。真備船穂商工会では伝統的な郷土の食文化としてふなめしの普及に取り組んでいます。
この日の早朝、高梁川漁業協同組合の役員が、事前に立て網漁で生け捕り、いけすに入れていた寒ブナ数十匹を、近くの広場で、冷え込む中、ふなをさばく作業をしました。
白い息を吐きながら、かじかむ手をお湯につけ、温めながらの作業です。
拝見しながら、「大変だなー」と思いました。
作業は分担されています。うろこをとり、頭を落とし、ひれをとり、内臓を取って洗い、小さくぶつ切りにします。これを電動ミンチ製造器に入れると自動的にミンチになって出てきます。
午前中で、ふなミンチにする作業が無事終了。「やれやれです。お疲れ様でした。」
午後は船穂公民館調理実習室で、ふなミンチをフライパンでからからになるまで炒った後、ごま油をまぜ終了です。約10kg、約300人分のふなめしの材料が出来上がりました。
その間に、商工会の女性部の方達が、このふなミンチの一部とゴボウ、里芋、大根、にんじん、こんにゃく、ネギなど、旬の野菜をたっぷり入れて作った「ふなめし」を試食させていただきました。
「お疲れ様でした。久しぶりにいただき、大変おいしかったです。」
この日完成したふなミンチは冷凍保存され、今年12月に開催予定の「真備船穂商工まつり」で参加者にふるまうふなめしの材料として利用されます。
「最近、寒ブナの獲れる量が少なくなってきたので心配だが、できるだけ商工会まつりでのふなめしコーナーを続けていきたい。」と真備船穂商工会小野理事。
また、真備船穂商工会女性部 小野部長は、「地元の伝統料理をできるだけ多くの方に紹介していきたいし、伝統を守っていきたい。」とのことで、両名とも次の時代にふなめしを残していきたいとの気持ちでいっぱいでした。
<船穂町の観光>
船穂町の町の背後の山に「雞徳寺竜燈木」があります。天武天皇がお手植えになったイブキといわれ、水島の合戦(1183年)の時にこの梢に竜燈が上がり、これを見た平家の軍勢が源氏に勝ったという伝説があります。一度訪れてみては!
雞徳寺竜燈木