平成24年度(第29回) 沙羅の花を観る会
平成24年6月23日~25日まで
平成24年度(第29回) 沙羅の花を観る会が開催されるという情報に、
23日さっそく行って来ました。
客殿玄関への門。右に大きく茂るのは樹齢400年といわれる県名木ヤマモモです。実は素朴な美味しさです♪
玄関への路地には、源平シモツケ、紫陽花、京鹿の子、ユキノシタ、萩、石蕗(ツワブキ)、源平椿、槇 樫、ヤマモモなどが所狭しと植えられていています。このたびは綺麗な紫陽花に目を奪われて、紫陽花しか撮れませんでしたが・・・。
大きなつつじをバックに、白い花びらがひときわ際立つ沙羅の花。
一枝にもぶれるように咲く、沙羅の花。
沙羅の花の根元に、沙羅の木を守るように咲いていた半夏生と万両。
藤戸寺の歴史と源平合戦について語られる北村増栄ご住職。
佐々木盛綱や両軍の戦没者、漁師浦の男の供養に読経されるご住職。
位牌は向かって右から佐々木信綱、源平合戦で戦没した人々の霊、漁師 浦の男のだそうです。
切り絵 「盛綱渡海の図」
他にも版画 源平藤戸合戦図、額、平家物語冒頭、琵琶、花入れなどなど見事な作品が展示されています。
なにより圧巻は、源平藤戸合戦 盛綱先陣大絵図でしょう。
大きすぎてうまくカメラに収めることができませんでした。皆さん是非沙羅の花ともどもこの大絵図を見に来てください。
藤戸合戦(西暦1184年)で、佐々木盛綱が先陣の功を上げる場面を藤戸寺に伝わる江戸時代の原図を元に、岡山県出身の画家 森安 石象(1879年~1952年)が、近代的な手法を加えて描いたもの。
右上に源氏方の武将、中央に藤戸海峡を馬で渡る佐々木盛綱、左下に平家の武将を描く。また下方には藤戸寺、經が島なども描かれている。(パンフレットより)
大絵図の前で説明してくださる北村 増栄 住職。
大絵図の前には木彫りの 「藤戸」か゛ いまにも舞そうなリアルさで、鎮座しています。
木彫り「藤戸」は、仏師 向吉 悠睦が 平成6年秋に後楽園舞台で、能「藤戸」を鑑賞し、
その幽玄な美しさに感銘を受け作成された。
本年NHK大河ドラマ「平清盛」に仏師役としても出演された。(パンフレットより)
源平合戦時代、この辺りは海だったと説明してくださる、ボランティアの倉敷観光案内の安原氏。解りやすい地図です。
座敷の真中には、今話題の7枚羽の扇風機がありました。
古のお寺と、超現代風扇風機の組み合わせに、観光客の皆さん、みな微笑んでいらっしゃいました。
庭の真ん中にあった大きな沙羅の木は、年には勝てず枯れて切られていましたが、若い沙羅の木が
庭内や寺苑などなどに植えられて、ますます藤戸寺の歴史を守り継いでいくようでした。
客殿を後にすると、樹齢400年という県名木ヤマモモの大きさに改めて魅せられました。
沙羅の木もこんなに長生きすればいいのにとも思わされました。
本堂の後ろには人目に付きにくいですが、ネムノキもあります。
NHK大河ドラマ「平清盛」が話題になっていますが、藤戸周辺が舞台となる時代は、清盛亡き後、平氏が滅亡していく過程での「源平盛衰記」ですので、このたびのドラマでは出番はないだろうと思います。が、源平ゆかりのあるこの地の歴史を沙羅の花を愛でながら改めて藤戸寺の歴史を教わり、源平合戦を偲んで欲しいと思いました。
なお、「源平合戦特集 ~藤戸合戦~」と銘打った、観光ブログWEBの特集をぜひご覧になって、歴史の町倉敷を散策においで下さい。
平清盛の物語もなお一層身近に感じれるかもしれせんよ♪