あんこ in KURASHIKI (水島編)
「備中・倉敷あんこめぐり」イベントレポート水島編です。
児島編はこちら
水島の街の味
児島エリアから水島エリアに移動して、まず訪れたのは 水島商店街の中にある老舗和菓子屋さん。
創業60年になられるそうです。
店内にはいろんなお菓子の数々がいっぱい。
その中から今回は
あんこめぐりの案内で紹介されていました虎模様のお饅頭を。
表面の虎縞模様がきれいなんですが、ちょこんとしたその形からすこしばかり可愛らしい印象もあります。
皮はほろりと柔らかく、中にはしっとりとした白あんがみっちりと。
創業当時から変わらない味の、どことなく懐かしさを感じさせてくれるお饅頭です。
もう一品、このお店が作られている名物として
地元産のレンコンが入った焼き饅頭です。
ぱくりとかじると、あんの中からシャク、シャクッというレンコンの食感が。
細かく刻まれてますので、アクセントとして愉しむ感覚ですね。
どちらもお茶の美味しいお饅頭でした。
お気楽茶呑み話はいかが?
さて、水島の街中から少し移動して次にやってきたのは連島のお菓子屋さん。
地元出身の詩人、薄田泣菫(すすきだ きゅうきん)氏の名前を店名にされているお店です。
このお店の看板のお菓子は、店名に同じく薄田泣菫氏の名前を冠した焼き饅頭。
包みを開くと、ふわりと芳ばしい香りが立ちのぼります。
サクッとした歯ざわりと、続くしっかりとしたあんこの味わい。
これはお茶が美味しいお饅頭ですね。
持参のお茶を飲んで一息いれ、お店の前の道をまっすぐ北上していきます。
連島街道を向こうに渡り、案内標識に導かれるままに路地の奥へと進んでゆき
高台の厄神社さんの境内の傍らに、それはありました。
地元出身の詩人にして、後年は今でいうエッセイスト・コラムニストとして活躍した
明治・大正期の文人、薄田泣菫氏の詩碑です。
詩碑の向こうには氏が生まれ育った連島の街が一望できます。
詩碑には氏の代表作「白羊宮」から「ああ、大和にしあらましかば」という詩が
伊部焼の陶板に氏の直筆文で刻まれています。
泣菫氏の代表作として、後年には「茶話」というものもあります。
お茶を飲みながらの気楽な世間話という意味合いの、この随筆ではありませんが
のんびりとおしゃべりとお茶を愉しみながら、あんこを巡るのも好いものだと
詩碑と街並みを眺めながら、なんとなしに思えてきた次第でした。
倉敷編につづく